女性起業家には、下記の3つの力を活かしやすいというメリットがあります。
・「育む力」を活かす
女性にはもともと、子を産み育てるという力が備わっています。
そのため、会社にしろ、従業員にしろ「育む力」を活かすことができるのです。
「育む=長くより良い関係を築く」ということです。 一気にお客様を獲得して、一時的に収益を上げるやり方ではありません。
状況を見ながら、大切に育てていく。 すぐに結果が出ないことにイライラするのではなく、その子(会社)が「どうすればより良く育つか?」を考え、必要な場の提供をします。
たとえば、従業員に必要な研修をしっかりと提供することも、そのひとつです。 これらの取り組みは、短期的に見れば売上は上がらないですし、経費がかさむことなのかもしれません。
でも、「育む」とは中長期的な視点で考えていくことです。
「育む力」を活かしていくと、研修も従業員の方から「こんな能力を身につけたいので、○○研修に行ってもいいですか?」と言われる場を提供することができます。
つまり、育むことによる自主性を引き出すことにつながるのです。
・「共感力」を活かす
「女性の会話には結論が無い」ということをよく聞きます。
男性からすると、「だから何が言いたいんだ」という想いになるかもしれません。 でも、「結論を出すこと」は必ずしも重要ではありません。
なぜなら女性には、会話そのものを楽しむ「共感力」が備わっているからです。 「そうだよね」「分かる!」という共感が、その場の会話を心地良いものにしてくれて、 お互いの距離を縮めてくれるのです。
この「共感力」はビジネスにも十分に活かせます。 たとえば、美容サロンをされていて、お客様が「痩せたい」と思っていたとします。
そのときに、お客様がどうなりたいかという「理想の姿」を聞き出す必要があります。 でも、最初から明確に「お腹周りを10cm、二の腕を3cm、3ヵ月でサイズダウンしたい!」と言える人は、そう多くはありません。
「このあたりがスッキリしたら、お気に入りのワンピースが着られるのに」 「もう少しシャープになって、大好きな彼とデートをしたい」 とか、そのような想いを持たれているケースが多いのです。
だからこそ、私たちはお客様の心に寄り添って、お客様の「理想の姿」を具体的に一緒に思い描いてあげる必要があります。 ただ、「はいはい」と話を聞くのではありません。
お客様のお話に「そうですね」「分かりますよ」と、テンポを合わせたり、あいづちやうなずきをしたりして、しっかりと理解・共感を示します。
このことによって、「理想の姿」が引き出されていくのです。
・「応援力」を活かす
最後は、「応援する・される力=応援力」です。
女性起業家は、周囲との環境を大切に育み、共感力をもって関係を築いていきます。 これは、結果として周囲を応援し、また応援される環境を作ることにつながるのです。
「女性は感情のイキモノだ」という方がいらっしゃいます。
これは、他の見方をすると、溢れんばかりの「想い」を持っているということです。 そして応援力は、「想い」を認識したときに強く発揮されます。
たとえば、 「社会に出て、全力で働いきましたが、このままの状況で仕事を続けることに違和感を覚えました。将来は結婚もしたいし、私らしい働き方を実現したい!」 「私が子育てでベビーカーをひいて街を歩くときに、とても不便を感じました。
だからこそ、このような不便を解消したい!」など。
この「想い」は起業において、とても重要です。
なぜなら、「人は想いに共感する」からです。
インターネットの普及などにより情報過多となっている今日、常に「比較検討の波」にさらされています。だからこそ私たちは「選ばれる存在」になる必要があります。
では「選ぶ」のは、どの基準なのか? これは世の中で広まっている知識やノウハウではありません。 それこそが「想い」なのです。
あなただからこそ語れること、その「想い」をきちんと言葉にすることによって、その想いが周囲に伝わります。
そして、それは「応援力」になっていくのです。